前回の記事では「【実体験】「元は取れない」と知りながら、私が16.7kWhの超大型蓄電池を導入した理由と失敗しない選び方」をお話ししましたが、実は我が家にはもう一つ、世間から「やめとけ」と言われがちな大きな買い物をしています。
それが、電気自動車(EV)です。
私は2023年5月に、スバルのEVである「ソルテラ(初期型 ET-SS AWDモデル)」を購入しました。 「EVなんて初期コストが高いだけでしょ?」「バッテリーが劣化したらどうするの?」 そんな疑問や否定的な意見も多い中、丸3年間、通勤から趣味の登山・キャンプ、長距離の帰省までガンガン使い倒してきました。
今回は、私がソルテラを選んだ理由、3年間のリアルな維持費、そして実際に乗って分かった「EVのメリット・デメリット」を75点というガチ採点とともに、世間のEV批判に対するオーナーとしての本音をお伝えします!
1. 私が「ソルテラ」の購入に踏み切った理由とリアルな計算
私がEVの導入を決めた背景には、我が家の「太陽光システム」と「ライフスタイル」に合わせた明確な計算がありました。
① 太陽光+蓄電池でも、まだ電気が余っていた
我が家には5.95kWの太陽光パネルと大容量の蓄電池があります。これらを駆使して家庭の電気を自給自足していましたが、それでもなお、日中は使い切れないほどの売電量(余剰電力)が発生していました。
我が家の月間の平均走行距離は約1,000km。計算してみると、「この余った電気を車の充電に回せば、月1,000km分の燃料代を実質0円で賄える」ことが分かったのです。
② 年間「16万円」のガソリン代が浮くシミュレーション
以前乗っていた車は、2.5リッタークラスで平均燃費は12km/L。 月1,000km(年間12,000km)走るとなると、年間で約1,000リットルのガソリンを消費します。ガソリン単価を160円/Lと仮定すると、これだけで年間160,000円のガソリン代がかかっていました。
これがEVになることで、
- ガソリン代: 年間16万円の削減(太陽光で実質タダ)
- メンテナンス: エンジンのオイル交換が一切不要
- 税金面: 自動車税や重量税などの維持費が圧倒的に安い
という、凄まじいランニングコストの低さが最大のメリットとして見えてきました。
💡 よくある「初期コストが高くてヤリス等の低燃費車とコスパ変わらない説」について 現状、EVの車両価格については賛否両論ありますが、国や自治体の手厚い「補助金」を活用することで、ガソリン車との実質的な車体価格の差はかなり縮小しています。 また、世間では「ヤリスみたいな燃費の抜群に良いコンパクトカーと比べたら、コスパは大して変わらないのでは?」という意見もあります。それは確かにその通りだと思います。 ただ私の場合は、もともと「走行性能」や「安全性」を重視した2.5Lクラスの大きな車に乗っていたので、そこを基準とした比較です。自分が車に何を求めるか(走行性能・サイズ感・安全性など)によって、コスパの捉え方はガラリと変わります。
③ 世間の「長距離への不安」に対する私の判断
「バッテリーが劣化して航続距離が短くなったら遠出できないじゃん」という意見もありました。しかし、私のライフスタイルを冷静に分析すると、以下の通りでした。
- 年3回の片道500kmの帰省
- 年5〜10回の片道200〜300kmの移動(キャンプや登山)
これだけの長距離移動であっても、「道中で1回だけ急速充電(30分)を挟めば確実に目的地に着ける」という判断ができ、購入へ踏み切りました。(関連記事 【保存版】EVの出先充電どうする?支払方法・カードの仕組み・最新値上げからバッテリーを痛めない裏ワザまで現役オーナーが徹底解説!)
2. 3年乗ったオーナーが愛を込めてつける点数は「75点」
実際にソルテラと3年間暮らしてみた私の満足度は、100点満点中「75点」です。 非常に満足している部分が多い反面、EVならではの「弱点」もはっきりと体感した3年間でした。 良かった点(メリット)と悪かった点(デメリット)を正直にレビューします。
3. 👍 実際に乗って感動した「EVのメリット」
① ランニングコストが異次元の安さ
前述の通り、日中は太陽光の電気で充電しているため、毎月の走行コストはほぼかかっていません。税金やオイル交換不要な点も含め、維持費の安さはガソリン車の比ではありません。
② ガソリンスタンドに寄らなくていい解放感
地味ですが、最大のストレスフリーがこれです。 仕事終わりや休日にわざわざガソリンスタンドに並ぶ必要がありません。家に帰ってきて、車を降りて1分でコンセントとケーブルを繋ぐだけ。寝ている間に翌朝には満タンになっています。この手軽さは一度味わうと戻れません。
🛠️ 【我が家の充電ルーティン】40A契約でもブレーカーを落とさない工夫 「自宅でEVの充電までするなら、電力会社との契約アンペア数をかなり上げなきゃブレーカーが落ちるんじゃ…?」と心配になる方も多いと思います。 我が家は**「40A(アンペア)」で契約していますが、ある工夫をすることで一度もブレーカーを落とさずに運用できています。 その工夫とは、「充電アンペア数を手元で自由に変えられる社外製の充電ケーブル」**を使うことです。 我が家では、その日の太陽光の発電量や家庭での電気の使用状況を見ながら、【8A・10A・13A・16A】と電流をこまめに切り替えて充電しています。特に夜間や雨の日にどうしても充電しなければならないときは、一番低い「8A」に絞ってじわじわ充電することで、ブレーカーへの負荷を完璧にコントロールしています。
③ 抜群の走行性能と快適性
モーター駆動なので、アクセルを踏んだ瞬間からレスポンス良く、静かで力強くスムーズに加速します。さらに、エンジンが温まるのを待つ必要がないため、冬場や夏場の冷暖房(特に冷房)の効きが圧倒的に早いのも、乗っていて非常に快適なポイントです。
4. 👎 ここは覚悟してほしい「EVのデメリットと罠」
逆に、25点分のマイナスとなった「悪かった点」は、すべて電費(ガソリン車でいう燃費)に関する弱点です。
① 長距離・高速道路での電費の悪さ
ガソリン車(特に普通車)は、時速100kmくらいの高速巡航が最も燃費が良くなることが多いです。しかし、EVは構造上、どの速度域でも出力が一定。スピードが上がれば上がるほど、風圧(空気抵抗)の影響をモロに受けるため、高速道路を走ると電費がガクンと低下します。
② 外気温(季節)によって航続距離が激変する
EVのバッテリーは「気温」にものすごく敏感です。
- 春・夏・秋(快適な季節): 高速道路を時速100kmで巡航しても、100%充電から350km〜400km前後走ってくれます。
- 冬(外気温0度〜10度): 寒さのせいでバッテリーの抵抗が増える上に、電気を大量に消費する「暖房」をつけると電費がさらに悪化します。同じ高速100km巡航でも、航続距離は300km〜350kmまで落ち込んでしまいます。
また、冬場は外気温が低いために、急速充電スポットに立ち寄っても「充電の入り(スピード)」が遅くなり、思ったより充電容量が増えないという点も、初期型ならではのリアルな課題でした。
💡 ネット検証情報:現行モデルはここが劇的に進化している! 私が乗っているのは2023年式の「初期型」ソルテラですが、現行モデルのソルテラや、兄弟車であるトヨタの「bZ4X」では、この冬場の弱点が劇的に改善されています。 最新モデルには**「バッテリー加温機能(プレコンディショニング機能)」**が新たに搭載されており、ネット上の検証情報でも「低温時の電費低下が抑えられ、特に冬場の急速充電速度が劇的に早くなった」と大きな話題になっています。これから新車や高年式の中古車を検討する方にとっては、冬場のストレスがかなり軽減されているので羨ましい限りです!
③ タイヤの摩耗は確かに早い(特に前輪)
一般論としてよく言われる「車重が重いからタイヤが早く減る」というデメリットですが、これは3年乗った私のリアルな実感としても「確かに減りは早い」と感じます。 特にEVならではの強力な「回生ブレーキ(アクセルを離した時にかかる減速ブレーキ)」を多用して走るせいか、後ろ足よりも「前タイヤ」の摩耗が目に見えて多くなっています。ローテーションや交換時期のサイクルは、ガソリン車よりも少し早めに見積もっておいた方が良いでしょう。
5. 【本音で反論】世間の「EV批判」や「バッテリー劣化の不安」って本当?
ネットやニュースを見ていると、EVに対するネガティブな意見をよく目にします。実際に3年間乗り回しているオーナーの視点から、それらの批判に対して本音で反論してみたいと思います。
批判①:「EVは重量が重いから道路へのダメージが大きい」
「バッテリーのせいで車重が重くなり、道路を痛める原因になるからエコじゃない」という批判。これ、個人的にはかなりズレていると感じます。 確かにEVはバッテリーがある分重いですが、ガソリン車であっても大型のSUVやミニバンなどのサイズ感になれば、重量はEVとそれほど変わりません。さらに言えば、道路へ与えるダメージの大部分は、重量の規定を無視した「過積載の大型トラック」によるものが圧倒的(普通車の何千倍・何万倍もの負荷)です。普通車クラスのEVの重さだけをやり玉に挙げるのは、少し偏った極端な意見だと感じます。
批判②:「日本は火力発電がメインだから、EVを走らせても環境に悪い」
「日本の発電割合の約7割は化石燃料による火力発電なのだから、EVに充電して走らせても結局はCO2を排出していてガソリン車と変わらない」という、いわゆる『発電元』に関するおなじみの批判です。 これに関しては、太陽光パネルがない(系統電力のみで100%充電する)家庭であれば、確かにガソリン車と環境負荷はそれほど変わらないと思います。
しかし、私の考えるEV導入は、あくまで「自宅の太陽光発電の余剰電力を使い倒すこと」が前提です。 日中に屋根の上で生まれた、再エネ100%のクリーンな電気をそのまま車に直接チャージしている環境であれば、この批判はまったく的外れになります。 もちろん、長距離ドライブの出先で急速充電スタンドを使うときは、電力会社から買う電気(買電)になるため火力発電の電気が混ざります。しかし、日々の走行に必要な電力の大半(我が家の場合は月1,000km分)を自宅の太陽光の自家消費で賄えていると考えれば、トータルで見れば環境に決して悪くなく、むしろガソリン車より遥かにクリーンに走れていると断言できます。
不安③:「10年後にバッテリーが劣化したら交換に数百万円かかるのでは?」
「10年も乗ったらバッテリーが劣化して使い物にならなくなる」「交換に数百万円かかるから大損する」という将来の不安。これに対しては、世界中のEVの走行データから面白いファクト(事実)が分かっています。
先行して世界中で走っているテスラの膨大なオーナーデータ(TeslaFi等)によると、「走行距離が32万km(20万マイル)に達した時点でも、バッテリーの容量劣化はわずか10%程度(初期の90%を維持)」という驚異的な耐久性が証明されています。一般的な乗り方であれば、10年やそこらでバッテリーが寿命を迎えて使い物にならなくなるケースは、実は極めて稀なのです。
仮に、10年乗って私のソルテラが、最悪のシミュレーションで「50%劣化」したとしましょう。それでも手元には約35kWhもの大容量が残ります。35kWhあれば、日々の通勤や買い物などの街乗りユースとしては、お釣りが来るほど十分現役で使い続けることができます。
💡 「走る」を終えたバッテリーには次の未来がある さらに現在、EVの使用済みバッテリーをそのままゴミにするのではなく、「リサイクル・リユース(再製品化)」する技術革新が猛烈なスピードで進んでいます。 すでに国内でも、EVのバッテリーパックをモジュール単位に分解し、劣化の少ないセルを組み合わせて「電線も送電インフラもいらない、自律型のソーラー街路灯」などに中古再生(リパーパス)する取り組みが社会実装され始めています。災害時でも消えない街路灯になり、スマホの充電スポットとしても街を照らす存在に生まれ変わっているのです。
また、車として使わなくなったバッテリーを自宅に据え置いて、家と車をつなぐ「V2Hシステム」に組み込めば、50%劣化したバッテリーであっても「家庭用蓄電池(一般的に10kWh前後)の倍以上の容量(35kWh)」を持つ最強の防災インフラとして自宅で余生を過ごさせることができます。 現時点でのV2Hは、機器自体の価格が高く、充放電ロス(電気の無駄)が大きいという課題がありますが、10年後の未来にはコスト低減と技術革新が進み、今より遥かに安く、効率よく当たり前に活用できるようになっているはずです。そう考えると、バッテリーの寿命を過度に恐れる必要はまったくない、というのが私の結論です。
6. 結論:私が考える「本当にEVが向いている人」の条件
3年間ソルテラを運用してみて、世間で言われる一般的なメリット・デメリットも含め、EVが向いている人の条件がはっきり見えました。大きく分けて以下の3パターンです。
① 【大前提】太陽光発電の「余剰電力」を使い倒せる人
自宅の太陽光パネルで発電した「タダの電気」を車の燃料として100%自家消費に回せる環境がある人は、EVの恩恵をマックスで受けられます。これがあるかないかで、経済的メリットの爆発力が全く違います。
💬 「地方は車通勤だから、平日の昼間に家で充電なんて無理」という意見への本音 ここで必ず挙がるのが、「地方だと車通勤がメインだから平日の昼間(一番発電する時間)に車が家にないし、休日は休日でお出かけするから家で太陽光充電なんてできないよ!」というごもっともな意見です。
この指摘は本当にその通りだと思います。だからこそ、現状で「平日の昼間に車が家にないファーストカー(メインの通勤車)」で太陽光充電を完璧にやろうとするのは厳しいのが現実です。 そのため、まずは**「日中に車を家に置いておける家庭」**にやってほしいというのが私の本音です。例えば、毎日ではないけれど平日の昼間に家に置いてあることが多い「セカンドカー(軽EVなど)」であれば、この余剰電力の活用が非常にスムーズにいかせます。
さらに、その先にある「これからの未来の話」をすると…… 今後、勤務先やその周辺の駐車場で、地域の太陽光の余剰電力を充電できるインフラ(ワークプレイスチャージング)や仕組み・制度が整っていけば、状況はガラリと変わります。 私たちが働いている日中の間に、職場の駐車場で余った太陽光の電気をスマートにチャージできるようになれば、それは**「実質的に自分の家で充電したのと同じこと」**になります。このような制度が日本中で整備されれば、地方の車通勤メインのライフスタイルであっても、最高に環境に優しく、お財布にも優しい形で電気自動車を運用できる未来がやってくるはずです。
② ファーストカー(メイン車)として「近・中距離メイン」で走る人
「年間走行距離は多いけれど、1回あたりの移動は200km〜300kmの近・中距離がメイン」という方にはファーストカーとしてのEVが超おすすめです。 これくらいの距離感であれば、「昼間に自宅の太陽光で充電し、出先では無充電(または1回だけ)」という最もコスパの良い運用が可能です。 逆に、これを超える超長距離ばかりを走り、出先で割高な「高速道路の急速充電」を何度も多用する使い方だと、EVのコスパメリットは一気に低下してしまいます。
③ セカンドカー(街乗り用)として「軽EV」を導入する人
「普段の長距離はガソリン車を使い、通勤や買い物などの日常の足としてセカンドカーを置く」という環境であれば、日産のサクラなどの「軽EV」が最高の選択肢になります。 航続距離は普通車のEVより短いですが、日常の街乗り用と割り切れば全く問題ありません。これも自宅の太陽光の余剰電力でスマートに充電すれば、毎月の維持費を限界まで削ぎ落すことができます。
📢 今後の予告
今回はEVのメリット・デメリットと、初期型と現行型の違い、そして将来のバッテリーの活路についてオーナー目線で解説しました。
今後は、大容量蓄電池の記事と同様に、我が家のソルテラが「毎月どれくらい太陽光の電気を吸い上げているのか」「リアルな電費データや実質ゼロ円の燃料代実績」についても、実際のデータをもとに包み隠さず公開していく予定です!
太陽光×蓄電池×EVという「三種の神器」が揃うと、ライフラインの固定費がどれだけ激変するのか。気になるリアルな数字をぜひ楽しみに待っていてくださいね。

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